地震対策
一般的な木造2階建て出あれば、設計者が地震に耐える壁量の大きさとバランスをチェックする程度ですが、事務所の方針として、構造計算(許容応力度計算)を構造事務所に依頼して安全性を確かめています。
建物の強さは3段階(耐震等級1・2・3数字が大きい方が強い)あり、真ん中の等級2を標準にしています。これ以上強くすると間取りに制限が出たり、窓が小さくなる傾向がありますので、制震ダンパーを採用することも可能です。
耐震ダンパーとは、地震の力を吸収し、建物全体の揺れ幅を小さくすることで安全性を高める装置です。
現在は大がかりな物からちょっとした部品に至るまで様々な装置が世に出ています。
それぞれ一長一短ありますが、次のことが重要と考えています。
・どれだけ有効に働くか事前に確認できること
・施工精度を確認すること
弊所ではTRCダンパーを採用しています。他Q&Aで説明にある構造計算に加え、このダンパーを使用したとき実際に揺れがどの程度納まるかシミュレーションします。
100㎡の2階建て住宅では4〜6箇所使用。価格は分離発注の場合で、1本あたり5万数千円(税込)です。(工務店経由の場合はもう少し費用がかかります)
こちら→ 一つ上の地震対策 もご覧ください。
木造住宅の場合は、一般的にはスウェーデン式サウンディング試験が行われています。簡易で調査費用も安価なのですが、この方式では地中に埋設物や大きな石がある場合など正確なデータが得られない事や、土質の把握が難しいといった欠点があります。
そのため、地盤改良を前提とする場合を除き、表面波調査 を採用しています。専用の機械で地面に小さな波動を生じて、地中からの反射を測定する事で地中の様子を把握し、前者よりも精密な地耐力を測定する事が出来るのです。費用は6万円+消費税程度となります。
近隣データからあらかじめ地盤改良が予想される場合は、スウェーデン式サウンディング試験(SS試験)を行い、引き続き見積もりを取ります。
SS試験の様子
表面波調査の様子